洋楽を通して自分を知る営み

洋楽の歌詞を和訳してから、気が済むまで解釈して、自分の考え方を書き残してみたい、だけです。

The Used - All That I've Got 和訳

 

どれ訳そうかなって悩んでたら始まらなかったので、悩まずに曲決めて書き始めちゃうのがコツみたいですね。ブログ初心者です。

 

前回「スクリームが好きなんじゃ」って言った通りスクリームが好きなので当然スクリーモが大好きです。けど最近の「ギラギラゴリゴリしたギター+甲高いボーカル」みたいな類は聴いていて耳が物理的に痛いのであまり聴かなくて、少し前の人たち、The Used とか Saosin とか Taking Back Sunday とか My Chemical Romance とか聴いては「あぁ・・・いい・・・」って言ってます。

今後はその辺から続々和訳していくかもしれないし、違うところを開拓していくかもしれないです。

 

でもとりあえず今回は The Used.

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The Used の曲をいくつか聴けばわかると思うので聴いて欲しいのですが、ボーカルのバートのスクリームはやばい。「本物感」がすごい。たぶん喉には相当負担がかかっているのだろうけど、なるほどこれが本来のスクリームかって感じさせてくれます。

 

今回紹介する曲は All That I've Got という曲で、わりかし「内向性」や「切なさ」に満たされているのですが、こういう曲における力強いボーカルの存在感って、とても頼もしく美しいんです。「弱い人間だから悩んでるわけじゃない。逃げずに弱さと向き合えるのはむしろ強い人間だけなんだ。」そう自分に言い聞かせて鼓舞したりしてる僕にとってはほんとうに美しいんです。精神的な燃料になります。

 

そろそろ和訳しますか。

 

 

[verse1]

So deep, that it didn't even bleed and catch me

Off guard, red handed

Now I'm far from lonely

I sleep, I still see you lying next to me

So deep, that it didn't even bleed and catch me I, I...

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。

気分は虚ろで、手は赤く染まっていて

いま僕はちっとも孤独じゃないよ

眠れば、隣に横になる君がまだ見えるんだ。

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。僕は、僕は…

 

[verse2]

I need something else

Would someone please just give me

Hit me and knock me out

And let me go back to sleep

I can't laugh

All I want inside I still am empty

So deep that it didn't even bleed and catch me I,I...  

僕は他のなにかが必要だ、誰か頼むから助けてくれよ

僕を殴って意識を飛ばして

眠りに引き戻させてくれ。

笑えないね

僕は中身が欲しい、未だに空っぽだ。

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。僕は、僕は…

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

[verse3]

I guess, I remember every glance you shot me

Un-harmed, I'm losing weight and some body heat

Eyes closed so hard

I stopped your heart from beating

So deep that I didn't even scream, fuck me, I, I...

たぶん、僕は君がくれた全ての熱い眼差しを覚えているよ。

傷つきはしなくて、僕は体重と体温を失っていく。

目を固く閉じ

僕は君の心臓の鼓動を止めた。

傷はあまりに深くて、泣き叫ぶこともなかった。僕を殺してくれ…

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

 

[bridge]

And it's all that I've got

Yeah, it's all that I've got

It's all that I've got 

It's all that I've got !

それが全てだよ

そう、それが全てさ

僕が手に入れたものだ

一番大切なものだ!

 

[verse4]

So deep that it didn't even bleed and catch me

So deep that I didn't even scream, fuck me

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。

傷はあまりに深くて、泣き叫ぶこともなかった。僕を殺せ。

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

[outro]

And it's all that I've got

Yeah, it's all that I've got

それが全てだよ

そう、それが全てさ

 

 

以下考察

[verse1]

「傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった」は、「悲しみ/心に負った傷 があまりに深すぎて、涙も出ずになにも感じられなかった」と捉える。過去形で記述されているのでこのなんらかの悲しい事件は今ではなく過去に起きたもの。

「眠れば、隣に横になる君がまだ見えるんだ」より、悲しい事件というのは愛しい存在「君」を失ったことだ。「君」のことは女性だとして考察を進める。

彼女の死は主人公にとってあまりにつらい出来事で、受け入れられない彼はちゃんと悲しむこともできず、空虚な生活をしていた。彼女の遺したものを見つめ、夢の中で彼女と寄り添う生活。

[verse2]

彼女を失ってぽっかりと空いた心の穴を埋める他の何かが必要だと、わかってはいるけれど、そんなものみつかるわけがない。また現実逃避して彼女に会いに行きたいから、夢のなかに帰らせてくれ。

[chorus]

「僕はきっと大丈夫だ。ダメそうに振る舞ってるけれど。孤独なんかじゃない、そしてそれが全てだよ」における「孤独なんかじゃない」は、verse1に同じフレーズが出ていることから、「彼女の存在を近くに感じられるから孤独じゃない」という意味にとるべきだろう。空虚な僕だけど、近くに彼女の存在を感じられているから大丈夫だ。そしてこの、彼女がそばにいるという感覚が、僕がいま大事に抱えているものなんだ。

[verse3]

彼女が生きていた頃のことを思い返す。この時主人公は苦しみはせずに、徐々に衰弱している。「僕は君の心臓の鼓動を止めた」、彼女が助からないとわかったとき、おそらく彼は彼女を安楽死させることに決めたのだろう。「目を固く閉じ」ていたのがポイントで、彼の彼女への愛は「全ての眼差しを覚えている」で語られているのに、彼女の最期の瞬間からは「眼を逸らした」んだ。あまりにつらくて泣き叫ぶこともできなかった、というのはもちろん嘘ではないのだけど、彼はそもそも彼女の死の瞬間から眼を逸らしてしまったので、真っ当に悲しめなかったのだ。そう気付いた彼は「殺してくれ…」と、眼を逸らした自分を侮辱する。

[chorus]

「僕はきっと大丈夫だ。ダメそうに振る舞っているけれど」、なぜそんな状態で大丈夫だと言い張るのだろうか?おそらくこれは彼女に向けて言っているのだと思う。最期の瞬間に眼を合わせてやれなかった後悔から、今度こそ主人公は彼女の眼をみつめて「大丈夫だよ」と言いたいのではなかろうか。もう二度と眼を逸らしたりしないという誓いが、「僕はきっと大丈夫」という儚いようでいて揺るがない自信に繋がっているはずだ。

[bridge]

「これが僕の持っている全てだ!」と繰り返している。verse2に対して「他に必要なものなんてなかった」「これが僕の中身だ」と応答する。彼女を近くに感じられること、逃げずに見つめると誓ったこと、きっと大丈夫だという気持ち。これらを手にいれることができた。これらが彼の中にある全てであり、大事なものはちゃんと手に入れられたのだ。

[verse4]

「傷が深すぎて痛みを感じられなかった/泣き叫ぶことができなかった。」彼にとって唯一心残りなのは彼女の死をちゃんと悲しんでやれなかったことだ。それはいまさら取り返しのつかないことだからこそ、彼を苦しめる。

[chorus]

それでも君を近くに感じることができるから、これから先は逃げずにしっかり向き合える、大丈夫だ。これが今の僕の気持ちの全てだ。

[outro]

これが全てだよ。

 

 

以上

 

つらいときには

I'll be just fine !

Pretending I'm not !

と叫んだら気が楽になりますよ

 

おしまい。