洋楽を通して自分を知るウェブログ

洋楽の歌詞を和訳してから、気が済むように解釈して、自分の考え方を書き残してみたい、だけです。

Finch - Back To Oblivion 和訳

Back To Oblivion ~忘却への回帰~

 

目次 

 

バンド・アルバム紹介

僕が大好きなジャンルであるところのスクリーモ、その先駆者バンドのひとつが今回紹介する Finch です。小手先の技としてのscreamではなく、感情表現の延長にあるscreamをやってくれるボーカリストが僕は大好きで、このバンドのボーカル Nate も確実にその一人です。曲の展開やサウンドの雰囲気なんかはかなりOne Ok Rockに近いと思うので、どうしてもっと日本で人気になってないのかな〜と疑問に思ったりしています。まぁ彼らはたびたび解散するからプロモーションしようにもできないのかな。今回紹介する曲が収録されているのは同名の最新(3作目)アルバム「Back To Oblivion」で、2作目「Say Hello To Sunshine」との合間に二度の解散と再結成を挟んだせいでなんと9年ぶりのアルバムとなりました。

 

しかも去年三度目の解散をしたようです。。。仲良くして。。。

 

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歌詞&和訳

[verse1]

Give me a reason

Tell me what you know

Burning in the limelight

Dim the afterglow

僕に理由を与えてくれ

君たちが知っていることを教えてくれ

スポットライトに焦がされちまう

眩しすぎる残光を沈めてくれ

Is it all in vain?

It never had a face

Ever getting better

The future's taking shape

全部無駄なのか?

いままで形に成らなくて

ずっと改善し続けてきた

未来が見えてきつつあるってのに

Tracers that move, clouding my view

Strap her in boy, we're sending you...

彷徨う曳光弾が、僕の視界を覆ってしまう

彼女を守れよ少年、君たちを送り返すぜ

 

[chorus1]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却の彼方へ

君たちを送り返す

忘却の彼方へ

僕のメッセージを届けてくれ

 

[verse2]

I feel it in my bones

I hear it in the air

Shattering the brainwaves

Holding me here

僕の骨の内に在るのがわかる

空中に漂っているのが聞こえる

僕の脳波を掻き乱して

僕をここに縛り付けている

Seven years of madness

Four more for sting

Seperate the universe as I'm heading

七年間の狂気と

さらに四年間の苦痛

僕は進みながら、宇宙をばらばらにしていく

 

[chorus2]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却の彼方へ

僕もまた向かっている

忘却の彼方へ

僕のメッセージを届けてくれ

 

[bridge]

I think we're caving in

僕たちはいまにも潰れそうなんだ

 

[chorus3]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却への回帰

忘却への回帰

忘却への回帰

僕のメッセージを届けてくれ

 

I think we're caving in

僕たちはいまにも潰れそうなんだ

 

解釈&考察

[verse1]

「僕はどうしたらいい?何を理由に、どう行動したらいいのか、教えてくれ」

と、"you"に対して訴えかけている。"Burning in the limelight"と"Dim the afterglow"は眩い夕陽に照らされているような情景と同時に、比喩的にそれぞれ「そんな過剰な期待をしないでくれ」「過去の栄光にすがりたくないんだ」という思いを表現しているように思う。

「ずっと真剣に打ち込んできた、改善を重ねてきたことでも、君たちに見せられるような体裁を整えることができていなければ、その努力は全部無駄だって言うのかい?」

「目指すべき目標がいくつも提示され、どれも混乱していて、視界が覆われているようだ」

 

[chorus1]

"you"は、かつては僕を応援してくれた人々だったのかもしれない。しかし今や僕のことを身勝手に評価し誘導しようとするこの連中の存在のせいで、僕はかえって自信を無くし、目標を見失い、身動きが取れなくなった。この状況を打開するために、連中には僕のことを忘却してもらいたいと思った。

「忘却の彼方へ送り返すぜ」

「僕のメッセージだけ持ち帰ってくれ」

 

[verse2]

骨の髄まで染み込んだ狂気、空気のようにまとわりつく苦痛、それらとともに何年間も生き続けることは、宇宙を引き裂くような途方も無い作業だ。そしてその生き方の向かう先というのは、忘却への回帰に他ならなかった。

 

[chorus2]

「僕もまた、忘却の彼方へ向かっている」

「僕のメッセージだけは残しておいてくれ」

 

[bridge]

「僕たちはいまにも潰れそうなんだ」

 

[chorus3]

「忘却の彼方へと回帰していく僕が、ただ一つ残す伝言」

『僕たちはいまにも潰れそうなんだ』

 

 

以上

____________________________

 

<感想>

chorusの文章が同じでも、verseによって1番と2番でガラッと内容が変わっていますね。そして2番の内容はとくに壮大で抽象的。僕自身はこの歌詞から身勝手に多くのイメージを感じ取ってしまったので、見当違いな解釈になっているかもしれません。ただ間違いないのは「いまにも潰れそうな限界を迎えてなお、何もかも忘却することでまた"生き"ようと覚悟している」ということで、逆説的に途方も無い強さを感じます。僕も忘却したいことは掃いて捨てるほどあります。

Bring Me The Horizon - Can You Feel My Heart 和訳

毎週1曲ずつ和訳をするというノルマ、早速守れなかったので今日は翻訳が簡単そうな曲を訳してみることにしました。Bring Me The Horizon という、かつてはデスメタルで現在はオルタナティブメタルという感じの、イギリスの若者に超人気なバンドの、Sempiternal というアルバム(ちょうどこれは彼らの音楽性が現在のものへと生まれ変わったことを象徴したような、新しくも統一感のある仕上がりになっていた)の中から、1曲目である「Can You Feel My Heart」を紹介します。

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ボーカルのOliver Sykes はめちゃくちゃかっこいい声を出せますが、シャウトのしすぎで喉を壊してからはまともに音程をとって歌えなくなっているみたいです…だとしても一度はライブ行って生で聴きたいボーカルの一人です。来日ライブもチケット外したりキャンセルされたりでなかなか会えないが…。

 

歌詞は簡単なので和訳も簡単に書きます。google翻訳でも変わらなそう。

 

[chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

Can you feel, can you feel my heart?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

俺の心を感じることが、できるのか?

 

[verse]

Can you help the hopeless?

Well, I'm begging on my knees

Can you save my bastard soul?

Will you ache for me?

おまえは絶望した者を助けられるか?

ほら、俺は跪いて懇願しているわけだけど

おまえは俺の歪な魂を救えるか?

俺の代わりに痛みを味わうか?

 

I'm sorry brother

So sorry lover

Forgive me father

I love you mother

ごめんな、兄弟よ

すまない、愛しい人よ

許してくれ、父よ

愛してるぜ、母よ

 

 [chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

 

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

おまえに俺の心を感じることができるのか?

 

[bridge] 

I'm scared to get close and I hate being alone

I long for that feeling to not feel at all

The higher I get, the lower I'll sink

I can't drown my demons, they know how to swim

近づくのは怖いが孤独は耐えられない

何もかも感じない、あの感覚が欲しい

ハイになればなる程、その後深く沈んでく

 俺の中の悪魔を溺殺できない、奴らは泳ぎを知っているんだ

 

[chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

Can you feel, can you feel my heart?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

俺の心を感じることが、できるか?

 

 

____________________

和訳終わり。

以下解釈

冷静に聴くとこの曲はどこがverseでどこがchorusなのかよくわからない。が、全体を通してすごく簡潔な文章が重ねられていて、しかもそのすべてが隠喩・対比・反語などの形をとって組み合わせっている。韻も踏んであるし、ダークな内容だけどとても綺麗な歌詞だと思う。

 

[chorus]

・反語として訳すなら

「おまえが静寂そのものを聞き取れないように、暗闇そのものを見ることができないように、壊れきったものが修復不能なように、おまえが俺の気持ちを理解することは不可能だろう。」

・the silence, the dark, the broken が my heart を象徴しているように訳すなら

「静寂に包まれ、闇に飲まれ、壊れきった、この俺の感情が理解できるか?」

 

[verse]

「おまえは絶望的な状況の人間を救えるとでも思っているのか?」

「存在を望まれていない俺の魂を救えるとでも思っているのか?」

「同情ならやめてくれ、俺の代わりに苦しむつもりかい?」

愛する人や兄弟や両親が自分のことを大切に思ってくれているのは頭では理解できるが、"存在を望まれていない魂"(← bastard soul )の宿る絶望的な自分は、一番親しい人からも距離を取らざるをえない。

 

[chorus]

「この気持ちがおまえにわかるか?」

 

[bridge]

「だから人と親しくなるのが怖い、だけど孤独も耐えられない。なにもかもを感じないように、あの状態になりたい。躁状態が強いほど、その後深い鬱状態に沈んでいく。どれだけ深く沈めても、悪魔が死ぬことはない。」

(それぞれの文が内部に対立的な表現を孕みながら、次に続く文へと内容が滑らかに繋がっていく感じが素晴らしい。。。)

 

[chorus]

「俺の気持ちが理解できるか?」

 

 

<ちょこっと考察>

[bridge]パートに出てくる my demons とはなんなのか。[verse]に出てくる my bastard soul とは若干意味合いが違いそうだ。[chorus]とタイトルには my heart という表現もある。この三者の使われ方がわかりやすいようにまとめると次のように、もう歌詞全体の要約みたいになる。

 

“俺の心に悪魔(my demons)が潜んでいて、そいつのせいで俺は躁鬱を繰り返したり人との距離感を間違えたりする。そうして俺は自分が望まれない魂(my bastard soul)の持ち主だと悟り、一層の孤独へと追い込まれていく。この救いのない俺の気持ち(my heart)が理解できるか?”

 

悪魔という表現がピンと来なかったら、病魔だと捉えてもいいかも。精神疾患の病魔として。スケールが小さくなる感じがするから僕は嫌だけれど。(この気持ちは理解されないだろうけれど)

 

 

おしまい

Foo Fighters - Walk 和訳

 一年以上放置してしまったことを反省しているので、これから毎週1記事書いていくように心がけようと思います。つづくかな。

今日は Foo Fighters の Walk という曲を和訳します。昔からyoutubeで聴いてた曲だけれど、つい最近この曲が収録されているアルバム「Wasting Light」を借りて改めて聴いていたらやっぱすごく好きな曲だな...と思って、この気持ちを誰に伝えればいいんだろう...そういえば昔ブログやってたじゃないか...という流れで一年ぶりの記事を。

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まず Foo Fighters というバンドは、Nirvana のドラマーであったデイヴ・グロールが、カート・コバーンの死による Nirvana 解散後に、新たに結成したバンドです。Foo Fighters ではデイヴ・グロールはギターボーカルとしてフロントマンをやっています。そしてこの Wasting Light というアルバムはかなり特別で、レコーディングに Nirvana のベーシストであったクリス・ノヴォセリックを迎え、プロデューサーも Nirvana のアルバム「Nevermind」をプロデュースしたブッチ・ヴィグに依頼したそう。すごい。歴史を作ったメンバーがまた集まる感じ。

そういうメンバーで作ったからこそ、このアルバムの最後の曲にこの「Walk」がふさわしいんだな、とかいろいろ感じました。

 

では僕の和訳を読んでみてください。

 

[verse1]

A million miles away

Your signal in the distance

To whom it may concern

I think I lost my way

Getting good at starting over

Every time that I return

百万マイルも離れた

お前の合図が遠くに見える

仲間に向けた合図だ。

俺は道を見失っていたみたいだ。

躊躇って元居た場所に引き返しては

考え直すことばかり上手くなってたよ。

 

[chorus1]

Learning to walk again

I believe I've waited long enough

Where do I begin?

Learning to talk again

Can't you see I've waited long enough?

Where do I begin?

またちゃんと歩き出さなきゃな

俺は十分すぎるほど待ったんだ 

さあどこから歩いて行こうか

そしてまた話さなきゃな

見ての通りだろ?俺は十分に待ったよ

さあどこから話そうか

 

[verse2]

Do you remember the days?

We built these paper mountains

Then sat and watched them burn

I think I found my place

Can't you feel it growing stronger

Little conquerors

あの頃のことを覚えているか?

俺たちがこれらの山を築き上げた頃さ

とはいえ張りぼての山だったから

そいつが燃えていく時、ただ座って眺めるしかなかった。

やっと俺は居場所を見つけたみたいだ。

今度はどんどん強くなっているぜ?

いつまでも勝った気でいるなよ。

 

[chorus2]

Learning to walk again

I believe I've waited long enough

Where do I begin?

Learning to talk again

I believe I've waited long enough

Where do I begin?

また歩き出してやる

俺は十分すぎるほど待ったんだ 

さあどこから歩いて行こうか

そしてまた話すのさ

俺は十分すぎるほど待ったんだ

さあどこから話そうか

 

[bridge]

Now,

For the very first time

Don't you pay no mind

Set me free, again

To keep alive, a moment at a time

That's still inside, a whisper to a riot

The sacrifice, the knowing to survive

The first decline, another sate of mind

I'm on my knees, I'm praying for a sign

Forever, whenever, I never wanna die

今、

これが初めてだ

俺にかまわずに

俺の好きにやらせてくれ。

今、この瞬間を生きる為

ずっと胸の内にあった囁きが騒ぎ出す。

犠牲も厭わない、生き残る術は心得ている

一旦沈んで、心を切り替えている

俺は跪いて、合図に向けて祈ってる

いつまでも、いつだって、俺は死にたくないんだ。

 

I never wanna die

I never wanna die

I'm on my knees, I never wanna die

I'm dancing on my grave

I'm running through the fire

Forever, whenever, I never wanna die

I never wanna leave

I'll never say goodbye

Forever, whenever

Forever, whenever

俺は死にたくない

俺は死にたくない

跪いて祈る、俺は死にたくない

自分の不幸も利用して

炎の中を突っ走って

いつまでも、いつだって、絶対に死にたくない

離れたくない

さよならを言いたくないんだ

いつまでも、いつだって

いつまでも、いつだってな

 

[chorus3]

Learning to walk again

I believe I've waited long enough

Where do I begin?

Learning to talk again

Can't you see I've waited long enough?

Where do I begin?

また歩き出すぞ

俺は十分すぎるほど待ったんだ 

さあどこから歩いて行こう

また歌い出すぞ

俺が十分に待ったのがわからないのか?

さあどこから始めよう

 

Learning to walk again

I believe I've waited long enough

Learning to talk again

Can't you see I've waited long enough?

また歩き出すぞ

俺は十分すぎるほど待ったんだ 

また歌い出すぞ

俺は十分すぎるほど待ったんだぜ?

 

 

__________________

和訳終わり。

サビのメッセージの直感的なわかりやすさに反して、いざ全体を訳してみようとするとなんとも解釈に困る箇所が多かったです。この"you"って誰に対して言ってるの?とか、どんな「合図」を求めているんだろう?とか。"paper mountains"って何…とか。

ここからはデイヴ・グロール目線でこの歌にどんな意味が込められてるのかを勝手に想像しながら、歌詞の考察をしていきます。僕は、曲を聴く側にとってどんな意味があるかじゃなくて、書く側にとってどんな意味があったかの方により興味があるので。

 

[verse1]

この遥か彼方から合図を送ってくる灯台のような存在は、遠くにいる家族でもかつての恋人でも意味は通るけれど、この曲はこの特別なアルバムの最後の曲なんだから、灯台カート・コバーンのことだと考えたい。(アルバムのタイトル、Wasting Light は慣用句みたいなもんで、「明かりを無駄にしてるよ!」=「陽が出ている時間は有限だから無駄にするなよ!」という意味らしい。カートが死んで、長い時間が経って、どんどん遠い存在になって、かつて道を照らしてくれていた彼の光が消えかけているのを感じたから、ほんとうに消えてしまう前に Nirvana のメンバーを集めて行動を起こさなきゃ!って気持ちで製作したアルバムなんじゃないかな。)

 

「俺(デイヴ)はお前(カート)からの合図ではっと気づいた。いつからか進むべき道を見失い、同じことを繰り返すようになり、前へ歩むことを忘れてしまっていた自分に。」

 

[chorus1]

「どの道に進むかが重要なんじゃない。とにかく前へ歩き出すことが大事だったな。

ずいぶん長いこと休憩しちまったようだ。かつてお前と歩んだように、俺はまた歩き出すよ。

もう十分時間はかけたから、これ以上悩むのは終わりにして、話を始めるよ。」

 

[verse2]

1番に出てきた"you"がカートを指していたのに対して、おそらくここ2番以降からの"you"は馬鹿で商業的なこの世間とか社会とかを相手取って歌っているように思う。なぜそんな解釈を僕がするのかというと、そうしないと"Little conquerors"と言う意味がわからないと思ったから。verse2の最後2行は、「俺はどんどん強くなってるぜ?わかってるか?ちっぽけな支配者気取りさんたちよ?」という挑発的な感じがすごくするので、それなら2番の歌詞は丸ごと"支配者気取りさんたち"に向けたメッセージだとみなして読むべきかもしれないと考えた。

 

「支配者気取りの皆さんよ、あの頃のことを覚えてるか?俺ら(Nirvana)は瞬く間にこれらの偉業を成し遂げた。けど俺らは弱かったから、おまえらに都合よく利用され、使い潰されていくのを黙って耐えることしかできなかった。」

「俺は今度こそ揺るぎない居場所(Foo Fighters)を見つけられたみたいだ。どんどん強くなってるのがわかるか?いつまでもおまえらみたいな、ちっぽけな人間たちに支配されやしないからな。」

 

[chorus2]

"支配者気取りさんたち"に向けたchorus2は、chorus1とほとんど歌詞は変わらないのに意味合いが大きく変わってくる。

 

「俺はまた、歩き出すぞ。もう何もできずに待つのはたくさんだからな。言いたいこともたくさんあるんだ。さあなにから始めてやろうか。」

 

[bridge]

歩き出すことを決意したデイヴの覚悟が表現されている箇所。まず前半、心の声にしたがって、犠牲を払ってでも生き残るために動き出すことを誓っている。"I'm on my knees, I'm praying for a sign"は、verse1の"signal"と対応していると考えて、遠くからカートが俺に力を与えてくれるように祈っている、を意味するのだろう。這いつくばって跪いて、カートの後押しを受けて力強く立ち上がる、という感じのモーションが想像できる歌詞とサウンドと歌い方が最高にマッチしていてとても格好良い。

そして後半、見ての通りとにかく「死にたくない」って言いまくってる。"I'm dancing on one's grave"という慣用表現があるらしいけど、べつに文字通り「たとえ俺の墓を用意されようが、俺はその上で踊ってやるよ。」と訳しても違和感がない。「誰に引導を渡されたって、絶対に音楽を辞めない。俺は死んだりしない。俺はここを離れない。」

心からそうであってほしい。

 

[chorus3]

同じサビが3回目。だけどメッセージがさらに揺るぎないものになっている。こういうのが本当に好き。サビの歌詞は何回も同じ繰り返しなのに、伝えてくるモノが毎回重みを増していく。安直にラスサビもう一回同じこと歌っとけばいいやみたいな発想の曲は淘汰されてほしい。

 

 

______________

解釈おわり。

主観的すぎて、解釈というよりむしろ意味付けという感じになってしまった。

自分がこの曲をこの言葉選びで書いたのなら、こういう意図があるに違いないという想像でしかないな。

自殺したカート・コバーンにむけて「俺は死にたくない!だから力を貸してくれ!」って祈るの、これはもうデイヴ・グロールにしかできない祈りだね。羨ましい。

今年はクリス・コーネルチェスター・ベニントンまでも自殺してしまったせいで、僕は完全に鬱に飲み込まれたから、この曲が最近の僕の救いになっている。だから紹介せずにはいられなかった、この記事を何人が読んでくれるのかはわからないけれど。

 

おしまい!

The Used - All That I've Got 和訳

 

どれ訳そうかなって悩んでたら始まらなかったので、悩まずに曲決めて書き始めちゃうのがコツみたいですね。ブログ初心者です。

 

前回「スクリームが好きなんじゃ」って言った通りスクリームが好きなので当然スクリーモが大好きです。けど最近の「ギラギラゴリゴリしたギター+甲高いボーカル」みたいな類は聴いていて耳が物理的に痛いのであまり聴かなくて、少し前の人たち、The Used とか Saosin とか Taking Back Sunday とか My Chemical Romance とか聴いては「あぁ・・・いい・・・」って言ってます。

今後はその辺から続々和訳していくかもしれないし、違うところを開拓していくかもしれないです。

 

でもとりあえず今回は The Used.

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The Used の曲をいくつか聴けばわかると思うので聴いて欲しいのですが、ボーカルのバートのスクリームはやばい。「本物感」がすごい。たぶん喉には相当負担がかかっているのだろうけど、なるほどこれが本来のスクリームかって感じさせてくれます。

 

今回紹介する曲は All That I've Got という曲で、わりかし「内向性」や「切なさ」に満たされているのですが、こういう曲における力強いボーカルの存在感って、とても頼もしく美しいんです。「弱い人間だから悩んでるわけじゃない。逃げずに弱さと向き合えるのはむしろ強い人間だけなんだ。」そう自分に言い聞かせて鼓舞したりしてる僕にとってはほんとうに美しいんです。精神的な燃料になります。

 

そろそろ和訳しますか。

 

 

[verse1]

So deep, that it didn't even bleed and catch me

Off guard, red handed

Now I'm far from lonely

I sleep, I still see you lying next to me

So deep, that it didn't even bleed and catch me I, I...

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。

気分は虚ろで、手は赤く染まっていて

いま僕はちっとも孤独じゃないよ

眠れば、隣に横になる君がまだ見えるんだ。

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。僕は、僕は…

 

[verse2]

I need something else

Would someone please just give me

Hit me and knock me out

And let me go back to sleep

I can't laugh

All I want inside I still am empty

So deep that it didn't even bleed and catch me I,I...  

僕は他のなにかが必要だ、誰か頼むから助けてくれよ

僕を殴って意識を飛ばして

眠りに引き戻させてくれ。

笑えないね

僕は中身が欲しい、未だに空っぽだ。

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。僕は、僕は…

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

[verse3]

I guess, I remember every glance you shot me

Un-harmed, I'm losing weight and some body heat

Eyes closed so hard

I stopped your heart from beating

So deep that I didn't even scream, fuck me, I, I...

たぶん、僕は君がくれた全ての熱い眼差しを覚えているよ。

傷つきはしなくて、僕は体重と体温を失っていく。

目を固く閉じ

僕は君の心臓の鼓動を止めた。

傷はあまりに深くて、泣き叫ぶこともなかった。僕を殺してくれ…

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

 

[bridge]

And it's all that I've got

Yeah, it's all that I've got

It's all that I've got 

It's all that I've got !

それが全てだよ

そう、それが全てさ

僕が手に入れたものだ

一番大切なものだ!

 

[verse4]

So deep that it didn't even bleed and catch me

So deep that I didn't even scream, fuck me

傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった。

傷はあまりに深くて、泣き叫ぶこともなかった。僕を殺せ。

 

 [chorus]×2

I'll be just fine

Pretending I'm not

I'm far from lonely

And it's all that I've got 

僕はきっと大丈夫だ

ダメそうに振る舞ってるけれど

孤独なんかじゃない

そしてそれが全てだよ

 

[outro]

And it's all that I've got

Yeah, it's all that I've got

それが全てだよ

そう、それが全てさ

 

 

以下考察

[verse1]

「傷はあまりに深くて、血も出ないし気にも留めなかった」は、「悲しみ/心に負った傷 があまりに深すぎて、涙も出ずになにも感じられなかった」と捉える。過去形で記述されているのでこのなんらかの悲しい事件は今ではなく過去に起きたもの。

「眠れば、隣に横になる君がまだ見えるんだ」より、悲しい事件というのは愛しい存在「君」を失ったことだ。「君」のことは女性だとして考察を進める。

彼女の死は主人公にとってあまりにつらい出来事で、受け入れられない彼はちゃんと悲しむこともできず、空虚な生活をしていた。彼女の遺したものを見つめ、夢の中で彼女と寄り添う生活。

[verse2]

彼女を失ってぽっかりと空いた心の穴を埋める他の何かが必要だと、わかってはいるけれど、そんなものみつかるわけがない。また現実逃避して彼女に会いに行きたいから、夢のなかに帰らせてくれ。

[chorus]

「僕はきっと大丈夫だ。ダメそうに振る舞ってるけれど。孤独なんかじゃない、そしてそれが全てだよ」における「孤独なんかじゃない」は、verse1に同じフレーズが出ていることから、「彼女の存在を近くに感じられるから孤独じゃない」という意味にとるべきだろう。空虚な僕だけど、近くに彼女の存在を感じられているから大丈夫だ。そしてこの、彼女がそばにいるという感覚が、僕がいま大事に抱えているものなんだ。

[verse3]

彼女が生きていた頃のことを思い返す。この時主人公は苦しみはせずに、徐々に衰弱している。「僕は君の心臓の鼓動を止めた」、彼女が助からないとわかったとき、おそらく彼は彼女を安楽死させることに決めたのだろう。「目を固く閉じ」ていたのがポイントで、彼の彼女への愛は「全ての眼差しを覚えている」で語られているのに、彼女の最期の瞬間からは「眼を逸らした」んだ。あまりにつらくて泣き叫ぶこともできなかった、というのはもちろん嘘ではないのだけど、彼はそもそも彼女の死の瞬間から眼を逸らしてしまったので、真っ当に悲しめなかったのだ。そう気付いた彼は「殺してくれ…」と、眼を逸らした自分を侮辱する。

[chorus]

「僕はきっと大丈夫だ。ダメそうに振る舞っているけれど」、なぜそんな状態で大丈夫だと言い張るのだろうか?おそらくこれは彼女に向けて言っているのだと思う。最期の瞬間に眼を合わせてやれなかった後悔から、今度こそ主人公は彼女の眼をみつめて「大丈夫だよ」と言いたいのではなかろうか。もう二度と眼を逸らしたりしないという誓いが、「僕はきっと大丈夫」という儚いようでいて揺るがない自信に繋がっているはずだ。

[bridge]

「これが僕の持っている全てだ!」と繰り返している。verse2に対して「他に必要なものなんてなかった」「これが僕の中身だ」と応答する。彼女を近くに感じられること、逃げずに見つめると誓ったこと、きっと大丈夫だという気持ち。これらを手にいれることができた。これらが彼の中にある全てであり、大事なものはちゃんと手に入れられたのだ。

[verse4]

「傷が深すぎて痛みを感じられなかった/泣き叫ぶことができなかった。」彼にとって唯一心残りなのは彼女の死をちゃんと悲しんでやれなかったことだ。それはいまさら取り返しのつかないことだからこそ、彼を苦しめる。

[chorus]

それでも君を近くに感じることができるから、これから先は逃げずにしっかり向き合える、大丈夫だ。これが今の僕の気持ちの全てだ。

[outro]

これが全てだよ。

 

 

以上

 

つらいときには

I'll be just fine !

Pretending I'm not !

と叫んだら気が楽になりますよ

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

Twenty One Pilots - Guns For Hands 和訳

最初に和訳するのは Twenty One Pilots の Guns For Hands に決めた。

Twenty One Pilots はアメリカのオハイオ州出身の二人組ロックバンド。

ドラムとボーカルの二人体制だが、ボーカルのタイラーは時にベースやウクレレを演奏しながら歌っていて、この曲ではピアノを弾いている。

ボーカルにラップが多用されるのが特徴的。彼らの曲はオルタナティブ・ヒップホップというらしいが、僕はラップの良し悪しはよくわからなくて、むしろ要所要所でのスクリーム的な歌い方のほうに魅力を感じている。

 

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はやいうちに僕の音楽嗜好を語ったほうがいいかもしれない。けど、次の記事でいいや。とりあえずこのバンドが好きな理由は、「泣きたいほどの切実さ」とか「追い詰められた感じ」とか「悩みの暴露」とか、個人の心の弱さのような部分を堂々と表現してくれて、そこには所謂エモの一つの側面が立派に存在しいると確信できたからだ。

彼らの来日ライブを生で見れたときに思ったのは、前述したスクリームの箇所が、人間の「泣き」「喚き」はこんなふうに音楽の中で輝くんだな・・・っていう感動だった。

 

これくらいにとどめて歌詞の和訳に進もう・・・

 

[verse1]

I know what you think in the morning,

When the sun shines on the ground,

And shows what you have done,

It shows where your mind has gone,

And you swear to your parents,

That it will never happen again,

I know, I know what that means, I know.

君達が今朝なにを考えるか、僕は知ってる。

陽が昇って地面を 照らす頃

君達のしたことが明るみに出る頃

君達は心が逝ってしまったんだと、わかるはずだよ

そして両親にこう誓うだろう

「あんなことは二度と起こさない」

 僕は知ってるよ、それがどういう意味かを。

 

[pre-chorus]

That you all have guns,

And you never put the safety on,

And you all have plans,

To take it, to take it,

Don't take it, take it, take it.

君達はみんな銃を持っていて

セーフティは絶対かけてない

みんな計画があるんだろ

いつでも銃を手に取れるように。

ダメだよ!そいつを手にしたら!!!

 

[chorus]×2

I'm trying, I'm trying to sleep,

I'm trying, I'm trying to sleep,

But I can't, but I can't when you all have,

Guns for hands, yeah

僕は寝ようと頑張ってる

僕は寝ようと頑張ってるけど

眠れない、眠れないんだ。

君達みんなが手に銃を持っているから、ね

 

[verse2]

Let's take this a second at a time,

Let's take this one song, this one time,

Together, let's breath,

Together, to the beat,

But there's hope out the window,

So that's where we'll go,

Let's go outside and all join hands,

But untill then you'll never understand.

この瞬間だけ、さあこの一秒間立ち止まってみよう

この一度だけ、さあこの一曲を聴いてみよう

一緒に、さあ呼吸をあわせて

一緒に、さあこのビートに合わせて

おや?窓の外に希望があるよ?

それならあそこが僕らの行く先だ

外に出てみんなで手を繋ごう

君にとってはその時になってみなきゃ

理解できないことなのかもしれないけれど

 

[pre-chorus]

That you all have guns,

And you never put the safety on,

And you all have plans,

To take it, to take it,

Don't take it, take it, take it.

君達はみんな銃を持っていて

セーフティは絶対かけてない

みんな計画があるんだろ

いつでも銃を手に取れるように。

ダメだよ!そいつを手にしたら!!!

 

[chorus]

I'm trying, I'm trying to sleep,

I'm trying, I'm trying to sleep,

But I can't, but I can't when you all have,

Guns for hands, yeah

僕は寝ようと頑張ってる

僕は寝ようと頑張ってるけど

眠れない、眠れないんだ。

君達みんなが手に銃を持っているから、ね

 

[rap]

We've turned our hands to guns, traded our thumbs for ammunition,

I must forewarn you, of my disorder, or my condition,

Cause when the sun sets, it upsets what's left of my invested interest,

Interested in putting my fingers to my head,

The solution is, I see a whole room of these mutant kids,

Fused at the wrist, I simply tell them they should shoot at this,

Simply suggest my chest and this confused music,

It's obviously best for them to turn their guns to a fist.

僕らは手から銃に切り替えた、親指と弾薬を交換した。

僕は精神がまいっててやばい状態なんだってことを、予め警告しておかなくちゃ。

というのも、陽が沈む頃には、僕の気持ちが残したものが散乱してるだろうから。

自分の指を自分の頭に突きつけたらどうなるんだろうって気持ちのね。

解決策は・・・

僕は、部屋いっぱいの、手首を繋がれた、おかしくなった子供達を見て

ただ「こいつを撃ち抜け」と告げる

ただ「僕の胸と、この混乱した曲を撃ち抜いたらいい」と告げる

解決策は明らかだ。

彼らにとってベストなのは間違いなく、銃から拳に切り替えることなんだ。

 

[chorus]×2

I'm trying, I'm trying to sleep,

I'm trying, I'm trying to sleep,

But I can't, but I can't when you all have,

Guns for hands, yeah

僕は寝ようと頑張ってる

僕は寝ようと頑張ってるけど

眠れない、眠れないんだ。

君達みんなが手に銃を持っているから、ね

 

 

 

 

和訳は以上。こっから先は考察をしようと思う。

銃社会の異常性やそこに生きる苦しみが巧みに歌われている様を分析したい。

 

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[verse1]

子供が銃を使って犯罪を犯したというような事件がイメージされる。MVで目出し帽かぶってたから多分強盗だと思えばいいのだろう。「朝になれば自分の犯した罪の重さを思い知るだろう」、とはいえ、本当の意味でその子供がまともな心を取り戻せるとは期待していなさそうだ。「君達は両親に、二度とこんなことはしないと誓うけど、僕にはそれがどういう意味か知っているんだ」の部分は、誓いが表面上のものにすぎないことを僕は見透かしているよ、というような冷たさを、一瞬感じさせる。銃社会にどっぷり浸かったどうしようもない子供達。しかし主人公はこの子供達を救うにはどうしたらいいかを必死に考えている。

[pre-chorus]

誰もが銃を持っていて、セーフティをかけずに保管している。犯罪を犯すためではなくとも、たとえば不法侵入者が現れた際には、すぐさま銃を手にして容赦なく引き金を引くプランが、みんなの頭の中にある。イカれた子供達でなくても、誰でも銃を握る気満々でいるこの現実に、「おかしいだろ!!やめてくれ!!」って叫びながら、chorusに続く。

[chorus]

みんながいつどこで銃を手にとってもおかしくない、そんな状況で主人公は安心して眠れるわけがない。いくら隣人を信用したくても、彼らの頭の片隅にはやっぱり引き金を引くプランがあるんだ。隣人がみんな、なにかの拍子で自分を殺しうる存在に見えてきて、命を脅かす恐怖から逃れられない夜になる。

[verse2]

一度落ち着いてリラックスして、この曲を聴いてくれ。窓の外には希望があるからあっちへ行こう、と説得している。「外に出て手を繋ごう」というのは、この曲を通して用いられている guns と hands の対比からして、「銃を手放した生活に向かおう」という意味だろう。今はまだ、銃社会に浸かりきった君達には理解できないのかもしれないけれど、銃のない生活は間違いなく素晴らしいから、一緒に目指そうと歌う。

[pre-chorus] , [chorus]

1番と同じ繰り返しだが、直前の understand を that で受けていると考えれば、「君達は銃が身近すぎて意識すらしていないのかもしれないけれど、みんながいつでも撃てるようにしてあるその銃は、おいおい、そんな簡単に扱っていいようなものじゃないだろ!」という意味にとれる。

ここまで銃が浸透した社会そのものに恐怖し、どうしようもなく眠れない。みんなが銃を手放すまで眠れそうにない。

[rap]

比較的難解だったラップの部分。「僕らは手から銃に切り替え、親指と弾薬を交換した」、おそらく眠れない夜に耐えかねた主人公はある日、自分を守るために銃を購入したのではなかろうか。もちろんそれは彼にとって不本意な選択で、どんどん気が可笑しくなってくる。「自分の指を自分の頭に突きつけたらどうなるんだろう」、手から銃に切り替えたのだから、つまり彼は、その銃で頭を撃ち抜いてしまおうという気分になってきたんだ。「日が沈む頃には僕の死体が転がっているだろうから、事前に警告しておかなくちゃ」と、自分が自殺することを漠然と確信しつつあった。

きっとここで、最初に登場したイカれた子供達のことを思い出したのだ。銃を使って犯罪を犯し、手錠をはめられたイカれた子供達が刑務所に大勢押し込められている様子をイメージしたのだろう。彼らはイカれていたかもしれないが、彼らが銃を使ってしまった責任は銃に溢れた社会の方にあるはずだ。そしてこの日主人公自身も銃を購入したことで、自分が銃社会に貢献してしまったことに気づいた。

「僕の胸と、この混乱した曲を撃ち抜け」と告げる主人公。この曲の混乱すなわち途中で銃に逃げようとした自分を懺悔してから、こう宣言する:「彼らにとってベストなのは間違いなく、銃から拳に切り替えることなんだ。」

銃を無くせ。イカれた子供達は手を繋ごうとしても拳で殴るような連中かもしれないが、だからこそ彼らを最悪な過ちから救うために、銃を無くさなきゃダメだ。

[chorus]

そうして I'm trying, I'm trying to sleep に戻って来るのだ。混乱から立ち直った彼は銃を捨て、眠れない夜と再び向き合い始める。銃社会にただ怯えるのではなく、銃に怒り、撤廃させねばならないと確信するに至った彼は、それまでとはまるで違った思いで夜を乗り越えたことだろう。この曲を演奏する twenty one pilots のように、力強い決意を持って。

 

 

 

おしまい。

 

 

 

はじめるよ

ブログを書くのは初めてです

なにを書くかは決めてなかったのですが

なにが書けるか考えてみたら

やっぱり音楽についてだなと思いました

 

僕は大学生で、バンドマンです

そんなに、活動はしていません

勉強も、バンドも、停滞しています

去年は調子がよかった気がするんだけれどね

 

自分がどんなにダメ人間でも

それでもいいんだよ。って言ってくれる人が

そばにいてくれたら生きていけますよねたぶん。

僕にはいないので生きていけませんでした

 

だけど、数ある音楽の中には、まるで自分を

無条件に肯定してくれるような力強さや

優しさを感じさせてくれるものもあって

僕はそれらにすがって生きてる節がある

 

「かっこいい」って気持ちだけで好きだった洋楽が

人生の最悪な日に突然、強烈に心を揺らしたり

頭から離れなくなることがあって

歌詞を調べずにはいられなくなって、知る

 

そういう曲はやっぱり、いい曲だから

たくさんの人に愛されてるわけだけど

もし歌詞を読解できたら、その曲はまるで

自分だけが知っているかのような輝きをみせる

 

ひとたびその感動を味わったら

好きな曲を片っ端から解釈したい気分になる

もちろん相手は英語だから、僕には楽な作業ではなくて

誤解もあろうとは思うけれど

 

人の気持ちを簡単に、わかった気になりたくない

自分の気持ちも簡単に、割り切ってしまいたくない

思考や感情と、それに対応する言葉との間に

じっくりと意識を向けていたい

 

そういうわがままを叶えるためには

初見では意味がわからないくらいの英詞が

ちょうどよく感じるんだ

 

これから少しずつ、僕の好きな曲を

気がすむまで解釈して

綴っていこうかなって思うんだ

 

いつか英語で歌詞が書けるくらいになれたら最高だね