洋楽を通して自分を知るウェブログ

洋楽の歌詞を和訳してから、気が済むように解釈して、自分の考え方を書き残してみたい、だけです。

Taking Back Sunday - Cute Without the 'E' (Cut from the Team) 和訳

曲紹介

前回に引き続き Taking Back Sunday の1stアルバム Tell All Your Friends から和訳します。3曲目の Cute Without the 'E' (Cut from the Team) です。タイトルから拗らせみがあってとても良いですね。

あとこの曲はMV全体ががっつりと映画「Fight Club」のパロディになっていて、知っていると凄く楽しめます。[verse1]の歌詞の雰囲気なんかは映画に通じるところがなくはないです。よかったら観てみてくださいな(今日久々にyoutube版を聴いてみたら、'gun'とかのワードが検閲されていてちょっと萎えたけれど)。

www.youtube.com

 

歌詞・和訳

Your lipstick, his collar...

Don't bother, angel

I know exactly what goes on

君の口紅、彼の襟…

もう結構だよ、天使ちゃん

何が起きてるのか僕は正確にわかったよ

 

[verse1]

When everything you'll get is everything that you've wanted, princess

(Well, which would you prefer?)

My finger on the trigger, or

(Me face down, down across your floor)

Me face down, dead across your floor

(Me face down, down across your floor)

 Well, just so long as this thing's loaded

欲しがってたものが何でも手に入るとするよ、お姫さま

(そしたら、どっちがお望みかい?)

僕の指が引き金を引くことか

(僕を思うがままに従えることか)

僕の死体が君の足元に転がることか

(僕を思うがままに従えることか)

弾が装填されている以上、好きな方を選んでくれよ

 

[chorus1]

And will you tell all your friends

You've got your gun to my head?

This all was only wishful thinking

This all was only wishful thinking

Let's go

そして君は友達みんなに言いふらし

僕を追い詰めるんだろう?

なにもかも考えが甘かった

なにもかも考えが甘かったよ

もう行こう

 

 [verse2]

Don't bother trying to explain, angel

I know exactly what goes on when you're on, and

Wait.. how about I'm outside of your window

(Well, how about I'm outside of your window)

Watching him keep the details covered?

You're such a sucker (for a sweet talker, yeah)

You're such a sucker...

わざわざ弁明しようとしなくていいよ、天使ちゃん

君がその気になったとき

何が起きてるのか正確にわかった

じゃあ…僕が窓の外にいて

(僕が窓の外にいて)

彼の誤魔化しを見届けるってのはどう?

君は甘い言葉に弱すぎるんだ

君はおめでたいんだよ

 

[chorus2]

And will you tell all your friends

You've got your gun to my head?

This all was only wishful thinking

This all was only wishful thinking

(The only thing I regret is that I...

I never let you hold me back)

そして君は友達みんなに言いふらし

僕を追い詰めるんだろう?

なにもかも考えが甘かった

なにもかも考えが甘かったよ

(僕が唯一後悔するのは…

君に引き留められるのを拒んだことだけだ)

 

[bridge1]

Hoping for the best just hoping nothing happens

A thousand clever lines unread on clever napkins

I will never ask if you don't ever tell me

I know you well enough to know you'll never love me

(Why can't I feel anything from anyone other than you?)

最善の可能性を願って、何も起きないことを願って

思いついた千の台詞は読まず、僕は器用に口を拭った

君から伝えられないなら、僕は求めない

僕は君をよく知っているから、もう僕を愛さないってこともわかる

(どうして僕は君以外の誰からも、何も感じることができないんだ?)

 

And all of this was all your fault

And all of this...

(It makes things worse!)

これは全部君の過ちだ

これは全部…

(悪化するばかりなんだ!)

 

[bridge2]

I stay wrecked and jealous for this

For this simple reason I

Just need to keep you in mind

As something larger than life

(She'll destroy us all before she's through

And find a way to blame somebody else)

僕はずっと壊れて僻んだままで

その理由は単純だ

僕はただ君という存在を

人生よりも大きなものとして

心に留めておく必要がある

(彼女は僕ら全員と関わるまでもなく皆破壊して

また別の誰かのせいにする道を見つけるだろうよ)

 

感想

angelとかprincessとかの皮肉っぽい訳し方が思いつかなかった。というか全体的に直訳じゃ意味不明だった為、意訳が多くなってしまったので間違っていたら指摘いただきたい。You Know How I Do もそうだったけど [bridge1]以降エモみが本領発揮してきて最高。とはいえ、この歌詞英語だから気持ちいいんだけどもし日本語だったらと考えると相当気持ち悪いよね。不思議。

 

Taking Back Sunday - You Know How I Do 和訳

 バンド・アルバム紹介

2019年1月21日 Taking Back Sunday 来日公演と聞いてほんとうにびっくりしています。Taking Back Sunday (以下TBS)は僕が10代の間に一番聴いていたバンドであることは間違いなく、何故だかわからないけれど異常に好きでハマっていました。楽器屋の店員や知り合いたてのバンドマンとかに「君が一番好きなバンドは?」と聞かるたびに当時の僕は「Taking Back Sunday! 」と言っていたのですが遂に一度も相手がそのバンドを知っていることはありませんでした。My Chemical Romance が好きとか Saosin とか The Used が好きな人にはそれなりに出会えたのに、TBS好きには巡り会えず、僕は久しくこのバンド名を口にすることもなくなっていました、どうせ伝わらないので。

 

そんな時に来日公演のニュースですよ。まさか今後来るとは夢にも思っていなかった。ほんとうに嬉しい。楽しみです。

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メンバーは代わってるし Adam はもうイケメンじゃないし綺麗な声も出ないだろうけれど、全く問題はない。日本でTBS好きに巡り会うことを諦めていたというのに、TBSが日本に来てくれるというのだから、会いに行かない選択肢はない。

 

彼らの魅力はおいおい別の記事で語るとして、今日は1stアルバム Tell All Your Friends の1曲目、You Know How I Do を和訳します。

 

歌詞・和訳

[verse1]

So sick, so sick of being tired

And oh so tired of being sick

We're both such magnificent liars

So crush me baby, I'm all ears

So obviously desperate, so desperately obvious

I'll give in one more time and feed you stupid lines all about "It's basic"

退屈すぎてもううんざりで

うんざりすることにも飽きて

僕らどっちも華麗な嘘つきだ

さぁ僕を叱れよ、ちゃんと聞いてるってば

明らかに自暴自棄で

もう絶望的に明白で

僕はまた今回も降参して、中身のない台詞で君を納得させるんだろう

”これが僕の基本なんだ”って意味しかないのに

 

[chorus]

We won't stand for hazy eyes anymore x4

僕らはこれ以上、霞んだ目には耐えられない

 

[verse2]

So sick, so sick of being tired

And oh so tired of being sick

Willing and ready to prove the worst of everything you said about

So obviously desperate, so desperately obvious

So good at setting bad examples

Listen, trick, I've had all I can handle

退屈すぎてもううんざりで

うんざりすることにも飽きて

君が話したすべてのうちの最低なコトでさえ

検証してしまおうかという気になるよ

明らかに自暴自棄で

もう絶望的に明白で

悪い手本になるのが得意でさ

ちゃんと聞けよ、僕はできる限りすべて耐えたよ

 

[chorus]

We won't stand for hazy eyes anymore x4

僕らはこれ以上、霞んだ目には耐えられない

 

[bridge1]

Think of all the fun you had

( We won't stand for hazy eyes anymore )

The finest line divides a night well spent from a waste of time

( We won't stand for )

Think of all the days you spent alone with just your TV set and I...

( We won't stand for hazy eyes anymore )

I can barely smile

( We won't stand for )

x2

楽しんだことをちゃんと全部思い出せよ

繊細な線が分かつ、有意義な夜と、ただの時間の無駄と

(僕らはこれ以上…)

ちゃんと全部思い出せよ

君が孤独にTVだけ付けて過ごした日を、そうして僕は…

(霞んだ目には耐えられない)

僕は、笑えそうにないよ

 

[bridge2]

Let's go

He's smoked out in the back of the van

( We won't stand for hazy eyes anymore )

Says he's held up with holding on and on and on and on and on

x2

『いこうぜ

あいつはバンの後部座席で煙をやってたみたいだよ

(僕らはこれ以上、霞んだ目には耐えられない)

ずっとずっとずっと止まなくて、動けそうにないってさ』

 

 

解釈

*登場する人称は基本的に I と You の2つだが、最後の[bridge2]で唐突に He が出て来る。しかしこれを3人目の人物と考えるとあまりに脈絡がないので、He は I と同一人物で第三者から見た I が表現されているのだと解釈している。

歌詞のテーマは恋愛関係の裏切りとドラッグ癖とをうまく重ねたものだろう。

[verse1]

退屈すぎて、お互いに隠し事があって、形だけの説教と反省を繰り返す。

[verse2]

退屈すぎて、もう我慢の限界だから、最低とされることすら試してしまいたくもなる。

[bridge1]

かつて君と二人で楽しんだ時間のことをすべて思い出す。僕は笑えそうにないよ。

[bridge2]

『あいつ(「僕」)は車の中でドラッグをやってたみたいで、薬の効果が止まらなくなって出てこれないんだってさ、置いていこうぜ』(おそらく「僕」の友人たちの会話)。実際には僕は涙が止まらなくて人前に出られないから、ドラッグでラリってしまってると言い訳をしたのかもしれないし、あるいは本当に自暴自棄になってキメすぎたのかもしれない。

 

この曲の[chorus]のフレーズ、「We won't stand for hazy eyes anymore」は掛け合いのボーカルによって[bridge1,2]の裏で絶えず歌われています。「僕らはこれ以上、霞んだ目には耐えられない」という表現が随所で意味合いを変えながら登場して曲を象徴する、すごくセンスのある歌詞だと思っています。

[verse1,2]僕らはお互いを裏切っている、我慢の限界だ

→これ以上霞んだ目(不透明な関係)に耐えられない

[bridge1]あんなに楽しんだ過去が失われてしまった

→これ以上霞んだ目(色褪せた日常)に耐えられない

[bridge2]車の中でドラッグやってたらしい、置いていこうぜ

→これ以上霞んだ目(煙い車内・濁った目)に耐えられない

という感じ。

 

[bridge1]から最後のon and on and on and on...のくだりがもう最高級にスクリーモしている。1stアルバムからなんという質の高さなんだ、何度でも泣いてしまう。

 

 

 

(近いうちにTBSの他の曲に) つづく (予定)。

気持ちの切り替え

明日も試験が控えているけれど、あまりにも勉強に疲れたので気晴らしに文章を書く。

Radiohead の1st、Pablo Honey (大ヒット曲"Creep"が収録されているアルバム)を聴きながら。

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僕は、子供の頃から自分の内面ばかりを見つめて生きてきてしまったので、自分のことはよく知っている。しかし、自分が平均的な他者と比較してどういう人間なのか、どういう状態なのか、というのは全然わからない。自分の中の尺度はあっても、それが万人に共通するものでないことはわかっているから、その尺度で測った計測値になんの意味があるのかいまいちわからなくなる時がある。どれくれいの痛みから「痛い」と呼ぶにふさわしいものになるのか、どのくらいつらくなったら「つらい」と訴えて妥当なのか、どのくらいもう十分生きたと思ったら「十分生きた」ものとして受け入れてもらえるのか、etc.

いや、最近はマシなので死にたいとは思っていなくて、だからこそ、例えば一年くらい前の死にたかった瞬間は本物だったんだなぁなどと思うわけである。4ヶ月くらい前も精神的に落ち込んでいたみたいで、自分ではよく覚えていないというか他人の身に起こったことのようにしか捉えられないけれど、友人はその頃の僕を今の僕と同一の存在としてひっくるめて心配してくれていた。とても嬉しかったのと同時に、自分が当時何故そこまで落ち込んでいたかも思い出せないことに気付き、情けなく感じた。なにか巨大な困難と闘っていたはずで、それを乗り越えたから今は回復しているはずなのに、困難の正体が思い出せないのはなぜか、疑問に思った。

たぶん僕は困難と闘っているとき、現実にある問題を解決しようとする努力から逃避して、代わりに、自分の感性が脳に伝えてくる「つらさ」をいかに無視するか、麻痺させるかということばかりに注力していたんだと思う。そうして現実にはなにも解決していない(あるいは偶然時間が解決してくれることもあるが)中で、自分の尺度だけを狂わせることでなにかを克服し、困難の存在を忘却し、過去の自分との連続性を失って、一層自分自身からも疎外されてしまうわけだ。この厄介な手癖は、早急に捨てなければなるまい。

本当に追い詰められて弱ってしまってからでは、問題を解決するための知性や体力はもう失くなっているから、そうなる前に戦略を立てておこう。つらくなってから原因と闘い始めるのでは遅い、負けてしまう。これからは元気な時に、「つらくならない為の闘い」をやっておこうと、思っている。

 

それだけ。

 

 

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Track4. STOP WHISPERING より

Jack White - Over and Over and Over 和訳

 

 アルバム紹介

 元The White Stripes の Jack White の2018年3月に出したソロアルバム「Boarding House Reach」を先日購入しまして、心から気に入ったので、そこからOver and Over and Over という曲を今回和訳して紹介します。1つのギターリフで最初から最後までを貫いている曲ですが、ちっとも飽きないし、とてもとてもかっこいいです。かっこよすぎて僕もコピーして家でずっと弾いています。

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 ちなみに同アルバムの「Corporation」という曲もおすすめです(先日youtubeでmvも公開されてたのでぜひ聴いてみてください)。

 

 歌詞&和訳

[verse1]

The Sisyphean dreamer
My fibula and femur
Hold the weight of the world
(Over and over)
シーシュポスみたいな夢を見る
俺の腓骨と大腿骨が
世界の重圧に抗っている
(何度も, 何度も)

I think, therefore I die
Anxiety and I rolling down a mountain
(Over and over)
我思う, 故に我死す
俺は不安と一緒に転落していく
(繰り返し, 繰り返し)
 
My shoulder holds the weight of the world
俺の肩が世界の重圧に抗っている
 
 

[chorus1]

Yeah, the wind is blowing
Volcano's blowing, my lungs are blowing
(Over and over)
嗚呼, 風が吹いていて
火山が噴いていて
俺の肺が喘いでる
(繰り返し, 繰り返し)

Who could not win the mistress, wooed the maid
With no sign of a grave
(Over and over)
(Over and over)
愛人を口説き落とせなかった奴が
今度はメイドに言い寄ったんだ
破滅の兆候を隠してね
(何度も, 何度も)
(繰り返し, 繰り返し)
 

 

[verse2]

Hollow body
Wine belly perfidy
Move like Isotta Fraschini
(Over and over)
からっぽな身体
酒で膨れた裏切り
イソッタ・フラスキーニのように動けよ
(何度も, 何度も)

The rock 'n' roller, the young and older
Rolling back to the stroller
(Over and over)
若者も老人も
揺かごまで逆戻りさ
(繰り返し, 繰り返し)
 
And although you've warned me
The gods have all scorned me now
君は警告してくれたけれど
もはや全ての神が俺を蔑んでるよ
 

 

[chorus2]

The wind is blowing
Volcano's blowing, my lungs are blowing
(Over and over)
風が吹いていて
火山が噴いていて
俺の肺が喘いでる
(繰り返し, 繰り返し)

Who could not win the mistress, wooed the maid
With the no sign of a grave
(Over and over)
(Over and over)
愛人を口説き落とせなかった奴が
今度はメイドに言い寄ったんだ
破滅の兆候を隠してね
(何度も, 何度も)
(繰り返し, 繰り返し)
 

 

[bridge]

And I'm punished for the passion
Only telling 'cause you're asking
And I'm a glutton for the tasking
そして俺は情熱があるから罰せられる
君が尋ねるから応えるだけだ
課された務めに取り憑かれてるのさ
 
And the lovers are drowning
And they're never gonna find 'em
'Cause the ego's gonna blind 'em
(Over and over)
そして恋人たちは溺れていく
いつまでも無自覚のまま
自惚れは目を眩ませるからね
(繰り返し, 繰り返し)
 
Yeah, my shoulder on a boulder
Holds the weight of the world
嗚呼, 巨礫を支えるこの肩で
俺は世界の重圧に抗っている
 
 

[chorus3]

Oh, the wind is blowing
Volcano's blowing, my lungs are blowing
(Over and over)
嗚呼, 風が吹いていて
火山が噴いていて
俺の肺が喘いでる
(繰り返し, 繰り返し)

Who could not win the mistress, wooed the maid
With the no sign of a grave
(Over and over)
愛人を口説き落とせなかった奴が
今度はメイドに言い寄ったんだ
破滅の兆候を隠してね
(何度も, 何度も)
  
My shoulder holds the weight of the world
(Over and over)
(Over and over)
俺の肩が世界の重圧に抗っている
(何度も, 何度も)
(繰り返し, 繰り返し)
 

[verse3]

The Sisyphean dreamer
My fibula and femur
Hold the weight of the world
(Over and over)
シーシュポスみたいな夢を見る
俺の腓骨と大腿骨が
世界の重圧に抗っている
(何度も, 何度も)

I think, therefore I die
Anxiety and I rolling down a mountain
(Over and over)
(Over and over)
我思う, 故に我死す
俺は不安と一緒に転落していく
(何度も, 何度も)
(繰り返し, 繰り返し) 
 
And although you've warned me
The gods have all scorned me now
君は警告してくれたけれど
もはや全ての神が俺を蔑んでるよ
 
 

 

考察・解釈

[verse1]

 シーシュポスはギリシャ神話の登場人物で、彼にまつわる神話はこの曲の解釈の軸となる。

"神々を欺き怒りを買ったシーシュポスは、罰として巨大な岩を山頂まで運ぶことを命じられた。しかしあと少しで山頂というところでいつも岩は底まで転がり落ちてしまい、この苦行は永遠に繰り返される"という神話だ。

この巨大な岩と世界の重圧が意味的に対応するが、同じくギリシャ神話に登場するアトラースという人物の、"戦に敗れた結果、天空を背負う役目を負わされた"という神話のイメージも重なっているように思う。

「我思う, 故に我あり」をもじった表現、「我思う, 故に我死す」というのは、シーシュポス的に言えば「また山頂を目指すが故に, また転落する運命を辿る」ということだろう。

 

「裏切り者であり敗者である俺は、世界の重圧という巨礫に押しつぶされそうになっている。」

「俺は実現し得ない理想に向かってまた欲望をぶつけるが、叶うことなどなく、何度もどん底に転げ落ちていく。」

 

[chorus]

 愛人を口説き落とせなかった奴が今度はメイドに言いよった、というのは「俺」の過去の過ちを他人事のように扱って言う表現だろうか?

 

「逆境は熾烈さを増し、俺はもう限界が近い。」

「歪んだ愛情の先に待つのは、いつだって破滅だよ。」

 

[verse2]

 イソッタ・フラスキーニはヴィンテージな高級車。

 

「理性のない行動。過ちの繰り返し。ガキの頃に逆戻りだ。」

「君は警告してくれたけど、俺の積み重ねた罪は、もはや償いきれそうにない。」

 

[bridge] 

「俺は取り憑かれたように、まだ情熱を手放せず、罰せられる。」

「愛し合う者たちは、自惚れ故の盲目さにより、溺れていく。」 

「俺は何度でも、世界の重圧に抗う」

 

[verse3]

「まるでシーシュポスのようだ。 積み重ねた罪は、もはや償いきれそうにない。」

 

 

 

以上

__________________________________

 

 歌詞を読んで改めて聴くと、ギターリフのバリエーションやコーラスの協和/不協和音的な響きの使い分けで、岩を持ち上げているシーンと転落していくシーンみたいなものが表現されている気がして面白いです。

 なんであれ僕も世界の重圧に抗っていきたい所存です。

 

 

 

おしまい

Neil Young - Heart of Gold 和訳

 記事を書くのは久々です。先日ライブをやりました。とても良い感触が残っているので、忘れないうちに何らかを残したいと思って書いています。

 

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出番を終えた直後の自分の演奏の手応えはせいぜい、「悪くなかったな」程度だった気がするのだけれど、その後のお客さんや他の演者さんとのコミュニケーションを経た結果、「とてもいいライブをやれたな」という気分になってしまったから、不思議。

 

具体的なエピソードの一つ。30分で7曲という過密なセットリストを無事に終え、一息つきにバーカウンターに寄った僕は、端で既に飲んでいたご年配の男性に声を掛けられた。「君達いいねぇ、久々にいいバンドを聴けたよ」お世辞でも嬉しい。この方はどちらのバンドを目当でいらしたのだろうか。「いいや、俺も出る方さ。トリのバンドだよ。」これは失礼。彼の正体は70年代フォークをやるバンドのボーカルだった。なんと御歳63になるそうだが、ステージに乗った彼は恐ろしいほどに伸びやかでクリアな歌声を響かせ、その日のイベントを締めてくれた。

終演後、帰り際に皆に気さくに挨拶をして回る彼に、僕はすかさずSNSアカウントを尋ねた。「そんな現代的なものはやっていないよ。」彼が63歳だということを完全に失念していた。あなたの今後のライブスケジュールを知りたいと言った。「決まってないんだ、でも長くやっていればまた対バンできるさ。」

 

彼のバンドのセットリストに、ニールヤングのカバーが一曲混ぜてあった。

とても印象に残ったので、それを和訳しようと思った。

 

<和訳>

Heart of Gold

 

I wanna live

I wanna give

I've been a miner for a heart of gold

It's these expressions I never give

That keep me searching for a heart of gold

And I'm getting old

Keep me searching for a heart of gold

And I'm getting old

 

生きたい

与えたい

俺はずっとHeart of Goldの採掘者なんだ

俺には表せない「それ」をどうにかしたくて

Heart of Goldを探し続け

そうして歳をとっている

Heart of Goldを探し続け

そうして歳をとっている

 

 

I've been to Hollywood

I've been to Redwood

I crossed the ocean for a heart of gold

I've been in my mind

It's such a fine line

That keeps me searching for a heart of gold

And I'm getting old

Keeps me searching for a heart of gold

And I'm getting old

 

ハリウッドに行った

レッドウッドに行った

Heart of Goldを求め海をも渡ったが

俺はずっと自分の心の中に居たんだ

紙一重の差をどうにかしたくて

Heart of Goldを探し続け

そうして歳をとっている

Heart of Goldを探し続け

そうして歳をとっている

 

 

Keep me searching for a heart of gold

You keep me searching and I'm growing old

Keep me searching for a heart of gold

I've been a miner for a heart of gold

 

君とのことをどうにかしたくて

俺はHeart of Goldを探し続け

そうして人生を重ねている

一人のHeart of Goldの採掘者なんだ

 

 

<感想>

Heart of Goldは、一般に「愛」とよばれている感情(?)のことを指すのだと思う。

自分の「愛」をうまく表現できない

自分の「愛」に懐疑的になってしまう

そうやってどれほど苦しんでも、「愛」を探し求めることをやめない

そうやって年を重ねていくことに自分の人生の意義を認めている人間のための

不器用さ、寂しさ、少しの絶望と、優しさ、暖かさ、がしっとりと表現されている、とってもいい曲だった。

 

おしまい

Finch - Back To Oblivion 和訳

Back To Oblivion ~忘却への回帰~

 

目次 

 

バンド・アルバム紹介

僕が大好きなジャンルであるところのスクリーモ、その先駆者バンドのひとつが今回紹介する Finch です。小手先の技としてのscreamではなく、感情表現の延長にあるscreamをやってくれるボーカリストが僕は大好きで、このバンドのボーカル Nate も確実にその一人です。曲の展開やサウンドの雰囲気なんかはかなりOne Ok Rockに近いと思うので、どうしてもっと日本で人気になってないのかな〜と疑問に思ったりしています。まぁ彼らはたびたび解散するからプロモーションしようにもできないのかな。今回紹介する曲が収録されているのは同名の最新(3作目)アルバム「Back To Oblivion」で、2作目「Say Hello To Sunshine」との合間に二度の解散と再結成を挟んだせいでなんと9年ぶりのアルバムとなりました。

 

しかも去年三度目の解散をしたようです。。。仲良くして。。。

 

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歌詞&和訳

[verse1]

Give me a reason

Tell me what you know

Burning in the limelight

Dim the afterglow

僕に理由を与えてくれ

君たちが知っていることを教えてくれ

スポットライトに焦がされちまう

眩しすぎる残光を沈めてくれ

Is it all in vain?

It never had a face

Ever getting better

The future's taking shape

全部無駄なのか?

いままで形に成らなくて

ずっと改善し続けてきた

未来が見えてきつつあるってのに

Tracers that move, clouding my view

Strap her in boy, we're sending you...

彷徨う曳光弾が、僕の視界を覆ってしまう

彼女を守れよ少年、君たちを送り返すぜ

 

[chorus1]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却の彼方へ

君たちを送り返す

忘却の彼方へ

僕のメッセージを届けてくれ

 

[verse2]

I feel it in my bones

I hear it in the air

Shattering the brainwaves

Holding me here

僕の骨の内に在るのがわかる

空中に漂っているのが聞こえる

僕の脳波を掻き乱して

僕をここに縛り付けている

Seven years of madness

Four more for sting

Seperate the universe as I'm heading

七年間の狂気と

さらに四年間の苦痛

僕は進みながら、宇宙をばらばらにしていく

 

[chorus2]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却の彼方へ

僕もまた向かっている

忘却の彼方へ

僕のメッセージを届けてくれ

 

[bridge]

I think we're caving in

僕たちはいまにも潰れそうなんだ

 

[chorus3]

Back to oblivion

Back to oblivion

Back to oblivion

Send my message home

忘却への回帰

忘却への回帰

忘却への回帰

僕のメッセージを届けてくれ

 

I think we're caving in

僕たちはいまにも潰れそうなんだ

 

解釈&考察

[verse1]

「僕はどうしたらいい?何を理由に、どう行動したらいいのか、教えてくれ」

と、"you"に対して訴えかけている。"Burning in the limelight"と"Dim the afterglow"は眩い夕陽に照らされているような情景と同時に、比喩的にそれぞれ「そんな過剰な期待をしないでくれ」「過去の栄光にすがりたくないんだ」という思いを表現しているように思う。

「ずっと真剣に打ち込んできた、改善を重ねてきたことでも、君たちに見せられるような体裁を整えることができていなければ、その努力は全部無駄だって言うのかい?」

「目指すべき目標がいくつも提示され、どれも混乱していて、視界が覆われているようだ」

 

[chorus1]

"you"は、かつては僕を応援してくれた人々だったのかもしれない。しかし今や僕のことを身勝手に評価し誘導しようとするこの連中の存在のせいで、僕はかえって自信を無くし、目標を見失い、身動きが取れなくなった。この状況を打開するために、連中には僕のことを忘却してもらいたいと思った。

「忘却の彼方へ送り返すぜ」

「僕のメッセージだけ持ち帰ってくれ」

 

[verse2]

骨の髄まで染み込んだ狂気、空気のようにまとわりつく苦痛、それらとともに何年間も生き続けることは、宇宙を引き裂くような途方も無い作業だ。そしてその生き方の向かう先というのは、忘却への回帰に他ならなかった。

 

[chorus2]

「僕もまた、忘却の彼方へ向かっている」

「僕のメッセージだけは残しておいてくれ」

 

[bridge]

「僕たちはいまにも潰れそうなんだ」

 

[chorus3]

「忘却の彼方へと回帰していく僕が、ただ一つ残す伝言」

『僕たちはいまにも潰れそうなんだ』

 

 

以上

____________________________

 

<感想>

chorusの文章が同じでも、verseによって1番と2番でガラッと内容が変わっていますね。そして2番の内容はとくに壮大で抽象的。僕自身はこの歌詞から身勝手に多くのイメージを感じ取ってしまったので、見当違いな解釈になっているかもしれません。ただ間違いないのは「いまにも潰れそうな限界を迎えてなお、何もかも忘却することでまた"生き"ようと覚悟している」ということで、逆説的に途方も無い強さを感じます。僕も忘却したいことは掃いて捨てるほどあります。

Bring Me The Horizon - Can You Feel My Heart 和訳

毎週1曲ずつ和訳をするというノルマ、早速守れなかったので今日は翻訳が簡単そうな曲を訳してみることにしました。Bring Me The Horizon という、かつてはデスメタルで現在はオルタナティブメタルという感じの、イギリスの若者に超人気なバンドの、Sempiternal というアルバム(ちょうどこれは彼らの音楽性が現在のものへと生まれ変わったことを象徴したような、新しくも統一感のある仕上がりになっていた)の中から、1曲目である「Can You Feel My Heart」を紹介します。

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ボーカルのOliver Sykes はめちゃくちゃかっこいい声を出せますが、シャウトのしすぎで喉を壊してからはまともに音程をとって歌えなくなっているみたいです…だとしても一度はライブ行って生で聴きたいボーカルの一人です。来日ライブもチケット外したりキャンセルされたりでなかなか会えないが…。

 

歌詞は簡単なので和訳も簡単に書きます。google翻訳でも変わらなそう。

 

[chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

Can you feel, can you feel my heart?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

俺の心を感じることが、できるのか?

 

[verse]

Can you help the hopeless?

Well, I'm begging on my knees

Can you save my bastard soul?

Will you ache for me?

おまえは絶望した者を助けられるか?

ほら、俺は跪いて懇願しているわけだけど

おまえは俺の歪な魂を救えるか?

俺の代わりに痛みを味わうか?

 

I'm sorry brother

So sorry lover

Forgive me father

I love you mother

ごめんな、兄弟よ

すまない、愛しい人よ

許してくれ、父よ

愛してるぜ、母よ

 

 [chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

 

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

Can you feel my heart?

おまえに俺の心を感じることができるのか?

 

[bridge] 

I'm scared to get close and I hate being alone

I long for that feeling to not feel at all

The higher I get, the lower I'll sink

I can't drown my demons, they know how to swim

近づくのは怖いが孤独は耐えられない

何もかも感じない、あの感覚が欲しい

ハイになればなる程、その後深く沈んでく

 俺の中の悪魔を溺殺できない、奴らは泳ぎを知っているんだ

 

[chorus]

Can you hear the silence?

Can you see the dark?

Can you fix the broken?

Can you feel, can you feel my heart?

おまえは静寂が聞こえるか?

おまえは暗闇が見えるか?

壊れたものを元通りにできるのか?

俺の心を感じることが、できるか?

 

 

____________________

和訳終わり。

以下解釈

冷静に聴くとこの曲はどこがverseでどこがchorusなのかよくわからない。が、全体を通してすごく簡潔な文章が重ねられていて、しかもそのすべてが隠喩・対比・反語などの形をとって組み合わせっている。韻も踏んであるし、ダークな内容だけどとても綺麗な歌詞だと思う。

 

[chorus]

・反語として訳すなら

「おまえが静寂そのものを聞き取れないように、暗闇そのものを見ることができないように、壊れきったものが修復不能なように、おまえが俺の気持ちを理解することは不可能だろう。」

・the silence, the dark, the broken が my heart を象徴しているように訳すなら

「静寂に包まれ、闇に飲まれ、壊れきった、この俺の感情が理解できるか?」

 

[verse]

「おまえは絶望的な状況の人間を救えるとでも思っているのか?」

「存在を望まれていない俺の魂を救えるとでも思っているのか?」

「同情ならやめてくれ、俺の代わりに苦しむつもりかい?」

愛する人や兄弟や両親が自分のことを大切に思ってくれているのは頭では理解できるが、"存在を望まれていない魂"(← bastard soul )の宿る絶望的な自分は、一番親しい人からも距離を取らざるをえない。

 

[chorus]

「この気持ちがおまえにわかるか?」

 

[bridge]

「だから人と親しくなるのが怖い、だけど孤独も耐えられない。なにもかもを感じないように、あの状態になりたい。躁状態が強いほど、その後深い鬱状態に沈んでいく。どれだけ深く沈めても、悪魔が死ぬことはない。」

(それぞれの文が内部に対立的な表現を孕みながら、次に続く文へと内容が滑らかに繋がっていく感じが素晴らしい。。。)

 

[chorus]

「俺の気持ちが理解できるか?」

 

 

<ちょこっと考察>

[bridge]パートに出てくる my demons とはなんなのか。[verse]に出てくる my bastard soul とは若干意味合いが違いそうだ。[chorus]とタイトルには my heart という表現もある。この三者の使われ方がわかりやすいようにまとめると次のように、もう歌詞全体の要約みたいになる。

 

“俺の心に悪魔(my demons)が潜んでいて、そいつのせいで俺は躁鬱を繰り返したり人との距離感を間違えたりする。そうして俺は自分が望まれない魂(my bastard soul)の持ち主だと悟り、一層の孤独へと追い込まれていく。この救いのない俺の気持ち(my heart)が理解できるか?”

 

悪魔という表現がピンと来なかったら、病魔だと捉えてもいいかも。精神疾患の病魔として。スケールが小さくなる感じがするから僕は嫌だけれど。(この気持ちは理解されないだろうけれど)

 

 

おしまい